初めて実家を離れて一人暮らしをする

受験シーズン真っ盛り。
そういや、俺にもそんな時期があったっけ…

やった!合格だ!インモラル

志望校からの合格通知が来た。
努力や根性とは無縁の18年間だったが
受験勉強だけは必死で頑張った。

春からは俺も大学生。
そして、初めて実家を離れて一人暮らしをする…

引越しに向けた準備を始める。
荷物をダンボールに詰めながら
来るべき大学生活のバラ色具合を妄想だ。

思えばサエない18年間だったな…
結局、彼女も出来なかったし。

でも、春からは違う。
新しい土地で俺は生まれ変わるんだ。

慣れぬ土地では困難もあるだろう。
しかし、俺は覚悟を決めた。

一人で自立するんだ!

まずは彼女を作る!
そして俺のアパートで彼女と同棲だ。

うひょ~♪
毎日エッチしまくりだぜ!
たまらんなこりゃw

などとバラ色というよりピンク色の妄想に没頭するが…

あ…
これ…どうしよう?

ひとつの大きな問題に直面する。

ベッドの下に溜め込んだ…

エロ本だ。

俺を支えてくれた彼女たち。

楽しい時もつらい時も、彼女たちは
笑顔と恍惚の眼差して俺を受け入れてくれた。

そんな素敵な彼女たち…
キミたちはどんな時も俺と一緒さ。
それと分からないように、荷物に紛れ込ませよう…

いや・・・

ちょっと待て。

いいのか?それで?

俺は新しい土地で生まれ変わるんじゃなかったのか?

それなのに、いつまでも彼女たちに頼るのか?

それじゃ今までと変わらないじゃないか。

覚悟とは…

何かを捨てる勇気を伴うものなんだぜ!

俺は彼女たちとの別れを決意した。

当時、俺んちの風呂は、灯油と薪を釜で燃やし
お湯を沸かす方式だった。
その釜の中にエロ本を入れ、薪の代わりにして燃やした。

涙が出た。

どんな形であれ、別れはつらい。

アリーヴェデルチ

エロ本を燃やしたおかげで、風呂が沸いた。
それにお祖母ちゃんが気づく。

「おや?ケーン、お風呂作ってくれたのかい?」

うん!
今日は寒いからさ!
お祖母ちゃん、お風呂入って温まりなよ!

孫の心遣いが嬉しかったのか
お祖母ちゃんは、いつも以上にニコニコしていた。

たまたまとは言え
お祖母ちゃん孝行ができた♪

さぁ!情愛芳香劑
これで思い残すことはない!

バラ色の新生活に向けて頑張るぞ!!

新しい土地での生活が始まって1ヶ月後。

本屋にはエロ本を買う俺の姿があった。

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